分子生殖発生学研究
藍川プロジェクト「分子生殖発生学研究」

私たちの研究室では、妊娠のごく初期に起こる「着床」に注目し、胚と子宮がどのように情報をやりとりしながら発生環境を作るのかを研究しています。着床は、胚が子宮内膜に接着し、その後の胎盤形成や胚発生へとつながる重要なステップです。しかし、母体と胚の間でどのような分子シグナルが働き、発生を支えているのかは、まだ多くが分かっていません。
私たちは、マウスを中心に、異なる妊娠様式をもつ哺乳類も比較しながら、保存された分子シグナルが種ごとにどのように使い分けられているのかを調べています。マルチオミクス解析や機能解析を組み合わせることで、着床の現場で起こる細胞・分子レベルの変化を捉え、母体と胚の相互作用を制御する基本原理の解明を目指します。
着床は、母体が一方的に胚を受け入れる過程ではなく、胚と子宮が互いにシグナルを送り合いながら発生環境を作り上げる動的な生命現象です。本研究を通じて、「なぜ哺乳類は子宮という場で胚を育てるのか」という進化発生学的な問いに迫るとともに、将来的には妊娠成立の理解や生殖医療への応用にもつながる知見を生み出したいと考えています。
研究内容
胚着床および妊娠制御の分子メカニズムの解明
藍川志津(生存ダイナミクス研究センター/准教授)
現在は特にプロスタグランジン等生理活性脂質に着目しながら、マルチオミクスと子宮特異的遺伝子改変マウスを組み合わせた機能解析を行なっています。
